プロジェクトマネジメントってなんだ?

管理

昨年当社は、8社のシステムベンダーを束ね、一つのシステムを構築する案件を受注しました。

当社はネットワーク構築とシステム全体に対するセキュリティ対策、そしてシステム全体のプロジェクトマネジメントが主な役割です。

※ミソなのは、納めるシステムのメイン部分は弊社が持っているものでは無く、弊社が他の業者さんに発注して構築してもらう事です。

中核となるシステムがあり、そのシステムを担当する業者さんの他、他のシステムとはデータ連携をするシステムが複数存在する(それぞれ別システムを構築する業者さんが存在)形態でした。

しかしお客様と契約をしたのは弊社ですので、

「業者さんが納期に間に合わないって言ってるんで稼働が遅れます(汗)」

とはとても言えません。

目次

プロジェクトマネジメントってなんだ?

弊社は8社の進捗を管理する責任が有ります。


とは言え計8社もの業者さんの進捗管理をするとなるとこれは結構大変!

全ての業者さんの技術者が足りていて、管理者がしっかりしていれば問題は起きにくいですが、決してそんな事は無くプロジェクトの管理だけでも1人ではまかないきれなくなり、私が補佐する事となりました。


そもそもの「プロジェクトマネジメント」ですが、様々な専門書が有り、偉そうな事はとても言えませんが、私としてはシンプルに

 (1)ちゃんと納期までに
 (2)定められた品質をもって
 (3)予算内に納める

を如何にコントロールするかがマネジメントだと考えています。

結局はリスクを如何に早く把握し、潰して行くかなんですが、やはり、言うは易し行うは難し、で簡単には行きません。

 

まずはWBSが無いとプロジェクト自体の全体像が見えない

やはりプロジェクトマネジメントのベースになるのが、工程表→WBS(※)ですが、

 ※Work Breakdown Structureの略。
  「作業分解構成図」とも呼ばれています。
  プロジェクトのスケジュール管理に使われるツールの1つで、作業工程を細かな作業(Work)に分解(Breakdown)し、構造化(Structure)することで管理する手法を指します。

 

各業者さんにWBSの作成を依頼するも、全ての業者さんがWBSを作成してプロジェクト管理をしていない(慣れていない)ようで、WBS自体がなかなか出てきません。

出てきたとしても、弊社が定めたマスタースケジュール
 →いつまでにシステム構築する
 →いつまでに試験をする(各システムとのデータ連携試験含む)
 →いつまでにリハーサルする
 →いつまでに取り扱い説明する

と合っていない項目があったり、必要な項目が抜けていたりと、いつまでに何を終わらせないとヤバイのか、どの作業が遅れると致命的なのか、またどの作業に影響するのか、などどこにリスクが有るのかが見えません。

 

その様な状況の中、連絡しても応答が遅く、埒があかない業者さん出現!

メール・電話しても反応が悪いので、直接その会社に訪問し(東京までわざわざ出張!)社長さんに対応の改善を文書で申し入れする事で何とか対応が改善しました。

結局全8社のちゃんとしたWBSが揃ったのは、プロジェクトが始まってから1ヶ月が過ぎていました。

 

 WBSが有っても順調にはいかない。最後の手段は…

予定はあくまで未定…。

とまでは言いませんが、ここまでに構築を終わらせて、機能やデータ連携の試験を行います、と伝え都度状況確認をしていても、結局はスケジュールの遅延が発生し、予定通り試験が出来ません。

1週間?10日遅れで試験に突入。

 

試験をすればもちろん不具合も見つかる訳で、その修正→再び試験と日はどんどん過ぎて行きます。

リハーサルをして、不具合の修正をして、操作説明をして、いよいよ本番稼働に向けての準備段階になります。

 

納期1ヶ月間前までは、試験結果や課題管理表で、状況の確認を行っていましたが、納期まで1ヶ月を切ると、細かい確認をしていたら、弊社にとっても、業者さんにとっても資料の取りまとめ、確認に手間を取られお互いにメリットがありません。

 

後は、本稼働に向けて何が問題・課題かに絞って整理を行いました。

誰が、何をいつまでに改善するのか。それに集中して、管理を行いました。

また、もし納期に間に合わない機能が有るならば、代替案は何か。

それを整理して、早目にお客様と相談して対応を決める。

 

最後の2週間はそれを徹底して、何とか納期を無事に迎える事が出来ました。

稼働初日細かい不具合はあったものの、お客様の業務が止まるほどの不具合は発生せず、初日を終える事が出来ました。


新しいシステムの稼働後は、要望も出てきますし、不具合や運用の修正など課題は様々出てくるでしょう。

それらを一つ一つ漏らさず、対応していく事に今後は注力して行きたいと考えています。


ここ数ヶ月のほんの一部の情報しかお伝え出来ませんでしたが何かしら皆様の参考になれば幸いです。

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