ITはファシリティも重要

サーバー室

今までのIT系の記事では、サーバやネットワーク、テレワークなど機器やサービスに関する内容でしたが、今回はよりハード寄りの内容にしたいと思います。

このようなハードは、なかなか日の目を見ない分野だと思いますが、IT資産を安全に、安定して利用するために実際は重要です。

ここ1~2年幾つかのお客様からお問い合わせを頂き、弊社から機材等を納めさせて頂く案件が増えています。

今回今までとは少し違った内容ですが、始めたいと思います。

目次

1.IT資産を安全に活用するためのファシリティとは?

クラウドサービスの利用が拡大しているとは言え、まだ皆さんの施設の中には大きさの違いはあるにしても「サーバ室」なるものがあると思います。

サーバ室には機材を収容・固定するラックがあり、安定して機材を稼働させるための部屋全体を冷やすための空調もあるでしょう。

そして必ずあるのが無停電電源装置(UPS)です。

そのUPSをバックアップするための発電機を有している施設も少なからずあると思います。


さて、それらの設備を保有されている方に質問です。

「ラック、空調、UPS等の設備について見直したことがありますか?」

一度設備を入れてしまうと10年~20年は更新しない事も多いと思いますが、それらの機材は常に進化していますので、機材を更新することでコスト削減にも大きく寄与します。


ところで、なぜ今回、設備系の話をするのかと、疑問を持っている方もおられるかもしれませんが、実は私たちはその分野でもノウハウがあるんです!

当社はデータセンターを2か所保有、運用しておりますので、サーバやネットワーク機器だけでなく、それらの機材を収容するラックや、機器を冷やす空調、そして決して止めることのできない電気を供給するための、無停電電源装置、発電機も保有し、必要に応じて修繕しています。

つまり、物理的なファシリティからサーバやネットワーク、更にはプログラム開発まで当社は「酸いも甘いも」理解しています!

 

2.取り掛かりやすいITファシリティは「効率的に冷やす」ラック周りソリューション

IT資産を安定的に稼働させるために必要なファシリティは様々ありますが、取り掛かり易いものがラックだと思います。

随分前は部屋全体を冷やすことが主流でしたが、その後

 ・ホットアイル
  →サーバの排熱だけを集めた空間

 ・コールドアイル
  →空調機が送り出す冷気を集めた空間

をサーバ室の中で区画分けして、サーバ室内の冷却効率を向上させる手法が取り入れられました。

そして最近では、コールドアイル部分をビニール素材やパネル等で区切り、より効率よくIT機材を冷やす商品が発売されています。

また、OAフロアの床下の冷気の通り道をパネル等で仕切り、冷気を効率的にサーバラックの下に通す商品もあり、併せて検討するべきものだと思います。

 ※この対策は床下から空調機の冷気を取り入れる形態のサーバ室に限られます。

 

3.ITを守る空調ファシリティへの対策は大丈夫?

ある病院で真夏に空調が停止し、サーバ室内の温度が上昇、電子カルテや部門システムのサーバが次々にシャットダウンした、と言った笑えない事案が発生し、当社がその対策をしたことがありました。

※ほとんどのサーバ機器は、サーバ内部の温度を計測しており、その温度がある一定以上になると自動的にシャットダウンする機能が付いています。


その病院では空調が停止してもその異常を外部に通報する仕組みがなく、また温度の異常も検知する仕組みがありませんでした。

空調を複数台設置することがベストではありますが、設置場所やコスト的な問題から1台しか置けないことも多いと思います。

空調機器は異常発生時には外部に通報するための接点がありますのでそれらを警備機器やネットワークの監視装置と接続することで、外部に通報し、対応することで、被害を最小限に抑えることができます。

 

4.ファシリティとしてのラックや空調に注目する必要性とは?

以前、こちらの記事でHCIをご紹介させて頂きました。

HCI(代表選手のNutanix)でできること

プライベートクラウドとは!? そのメリットとすすめ

サーバ機器やネットワーク機器は集積度が上り、一つの機材での消費電力が増え、発せられる熱量も大きくなっています。

つまり、以前の設備に最新の機材を設置しただけでは、出される熱量に冷却が追い付かない(熱だまりができてまうなど)場合があり、せっかくの最新の機材を活用できない恐れがあります。

広い意味での情報セキュリティは、IT資産を安定して稼働させるためのファシリティにも目を向け、更には設備を導入するだけでなく、どのような監視やメンテナンスをするべきかを考える必要があります。

自社のサーバ室内にIT資産を持たず、全てクラウドサービスを利用することが理想ではありますが、その様なことは稀だと思いますので改めて自分たちが保有するファシリティ部分に是非目を向けてみてはいかがでしょうか。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次