情報システムの導入はコストか?

情報システム

先月から、私の担当する鳥取県のBCP策定ワークショップが始 まり、多くの企業に参加いただいています。

入門編の最初に、課題としては少し難しいのですが、災害発生時の初期の動きを1枚の掲 示版にまとめる作業をしていただいています。

この時点で安否確認 などを実施するためのコストを気にされる企業が多くみられます。  

研修を進める私もコストを気にして、LINEなどのSNSを利 用することで電話が繋がらない状況でも情報取得できますし、その ために事前にグループを作っておくことをお勧めしています。  

しかし、本音は違います。

 

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情報システムの導入はコストか?

職員参集システムを取り扱っている企業として、あまり前面に出せないので、あっさりと終わっていますが、実際に大災害が発生し たことを考えたら、災害時にLINE等で連絡を取り合うことは可 能でも、情報をまとめることは非常に大変です。  

 

収集した情報をまとめるためのシートを事前に準備しておき、訓 練を繰り返すことで、各方面から集まってくる被害情報を迅速にま とめることも可能になるかもしれません。

しかし、それができるように準備していく内部コストを見積もられ たことはあるでしょうか。

コストの割には非常に不安定な状況に置かれることになるのではないでしょうか。  不安定な状況で業務をするより、情報システムに任せられる所は 情報システムに任せて、本業を充実させることをお勧めします。  

 

BCPに役立つ情報システムは多数あり、クラウド化が進むに連 れ、クラウド化=(イコール)BCPと言っても良い状況になって きています。

  • 電子メールや音声通話
  • ファイルサーバーやグループウェア
  • 人事給与システムや生産管理システム

などのサービスが既にクラウドで提供されています。  

 

クラウドは一般的にシステムが遠隔地で多重化されており、同時 に災害に合う可能性は非常に低く、自社でバックアップするより信 頼性が高く、低額なシステムが構築できます。  

情報通信網が寸断された場合に情報システムが全く使えなくなる リスクがあるため、クラウドへの乗り換えは不可能、という企業に も出会います。

しかし、仮に情報システムが寸断されるような災害 が発生すると、業務拠点の移動が必要となる可能性もあります。

その場合、別拠点でクラウドのシステムと接続さえでれきれば、早 期復旧が可能になることも考えられます。  

 

情報システムの開発は、情報システム開発企業のアイデアや利益 の追求という側面も持っています。しかし、多くの場合、システム の設計をする段階で、情報システムを利用する企業のニーズはしっ かり確認されるのが普通であり、さらに業務の効率化や安全性も追 求され開発されています。  

 

「餅は餅屋」という諺を時々意識してもらうと、クラウド利用を 進めることで、社内の情報化による効率化と安全性が益々高まって くるのではないでしょうか。

 

BCPに役立つクラウドPBX

BCPに関するの知識を増やすために、Googleアラートに 「事業継続」と「BCP]を登録して、関連メールを毎日2回受信 しています。

最近の記事で、「万が一の災害でも事業を継続できる クラウドPBXの勘所」というのが TechRepublic Japan で取り上げ られており、「確かに!」という思いで読ませていただきました。  

 

皆さんもご存知のように、PBXは社内の内線電話をコントロー ルする交換機で、一般的には、外線ボタンや転送・保留ボタンなど、 高度な電話端末が必要になっています。  

この機能、一昔前のインターネットの通信速度では、音声が遅延 したり途切れたり、とても実現できるものとは思えなかったのですが、急速な通信速度UPから、このような心配から解放されています。

 

大災害が発生した場合にも

  • インターネットを利用しているので、発信規制や接続規制といった通信制限を受けることはない
  • 自社サーバーやデバイス類に被害が発生しても、データ自体はクラウド上にあるため消失することはない
  • コールセンターを提供しているサービもあり、災害発生時で企業 活動ができない場合でも、顧客の連絡を代理で応答することが出来る

など、BCPに必要な機能が盛り沢山です。

 

機能的にどうなのかは詳細を調べないとなんとも言えませんが、 検討の余地はあります。  

 

今利用している様々なシステムの維持で

  • 今までどおりの使い方で効率的
  • 維持費用だけで使い続けることができコスト的に有利

と言われる企業が大半ですが、世の中の動きに追随するためにも、 情報システムの展示会等に参加するなどして、情報システムで何が できのるかを考える時間を作られてはどうでしょうか。

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