新型コロナウイルス、国内での感染拡大が止まりません。緊急事態宣言により、全国民が3密を控えることで、様々な事業者に甚大な影響が出ています。
この宣言は5月末まで延長されそうですが、近いうちに普段の生活に戻れることを期待しています。
今回はBCPの趣旨から少し離れるかもしれませんが、事業を行うには3密が条件となる事業者の様々な工夫を紹介し、この状況を乗り切るためのヒントになればと思います。
新型コロナBCPで考えること1:今までと別の接客方法で乗り切る
BCP策定の戦略を考えるときに、壊滅的な被害を被った場合の戦略として、「現在働いておられる方の能力を最大限に活かす別の事業を考えておく。」という、とんでもなく難しい考察をしていただいています。
(時々、「そんなことが考えられるなら今でもやっている。」と叱られていますが・・・)
この度の緊急事態宣言により、様々な経営者が上記と同じようなことを実践されているのではないでしょうか。
最も身近に感じられるのは飲食店です。
松江市内の例でも、3密を避けるためのテイクアウトを行ったりしています。
[飲食店を応援]松江市の絶品テイクアウト(持ち帰り)・デリバリー特集vol.4【コロナに負けるな】
緊急事態宣言でも営業を行うことを依頼されているスーパーの協力で、スーパー内で飲食店で作った弁当を販売している例もあります。
このように、いろいろと知恵を絞りながら、多くの方が平時と異なる方法で何とか乗り切ろうとされています。
新型コロナBCPで考えること2:余剰人員で他社を応援
緊急事態宣言で外出を控えるように要請された結果、旅客や観光に携わる企業は大打撃を受けています。
そのような中、従業員の解雇が進まないように、人員不足となっている業種に、休業に追い込まれている業種の人員がサポートする動きも出てきています。
最もよく聞くのが「農業」。
ホテルや旅館等の休業して仕事が無くなった方に、人手不足の農業の仕事を紹介するといった例があります。
今日のニュース知ったのですが、メガネスーパーが高齢者の買い物代行サービスを展開しています。
元々、高齢者のメガネの調整に訪問サービスを行っていたので、サービス開始に手間取らなかったとのことです。
新型コロナBCPで考えること3:仕事を止めないための工夫
緊急事態宣言を受けても業務の継続を依頼されているところ(スーパー、ドラッグストア 等)では、止まらないようにする工夫が必要です。
この時、考えなければならないのは、先ずは従業員の感染を防ぐこととなります。
店舗ではレジの周りに透明のシートを張り、金銭の受け渡しはトレイを使って行われています。
定期的に換気や消毒作業を行うこともやっておられます。
しかし、もし、誰かが感染したらどうなるでしょうか。
店内消毒のために一時的に閉鎖するのは仕方ないですが、濃厚接触者の従業員が多数いれば、自宅待機する従業員が増え、しばらく店舗営業ができないことになるかもしれません。
社内で感染者が広がらないための方法として、「チーム分け」があります。
たとえばA・B・Cの3チーム制がとれるとすれば、就業時間を完全に分けて、1チームに感染者が出たとしても残り2チームで運営することができます。
いずれの会社でも従業員が潤沢にいるわけではないため、実施するのは難しい方法かもしれませんが、もし仕事がストップしている会社から応援を受けることができれば、これが可能になると思われます。
コロナウイルス騒ぎで隠れてしまいましたが、日本では雇用形態の見直しが求められています。
副業も認める企業も複数でてきています。
仮に上記のような対応が今実現できるなら、コロナウイルスが終息した後には、新しい柔軟な仕事の仕方が実現できるのではないでしょうか。