突然ですが「V2H」と言うキーワードご存じですか?
斯く言う私も知ったのは今年に入ってからですが(笑)
ビークルトゥホーム(Vehicle to Home)
の略称で、EV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド車)に蓄えられている電力を家庭で使用することができるシステムの総称なんです。
ここ数年、今までに無かった災害が日本各所で頻発し、電気・水道・ガスなどのライフラインが1週間経っても復旧しない事も珍しくありません。
電気が無い生活は考えられず、蓄電池を買わなきゃいけないかなぁ?と思いますが、想像以上にコストは高いし、蓄えられる電気の容量も大きくないし、となかなか導入には踏み切れません。(悲)
蓄電池だけど、普段は別な用途に便利に使うものは無いか?・・・と考えていたところ、はたと思いつきました。
「お!車があるじゃないか!」と
「V2H」ってどうなんでしょう
先日気になっていたPHEVの車を見に、あるカーディーラーに行ってきました。
その車はV2Hに対応していて、V2Hの機器を自宅に取り付けることで、商用電源が停電したときには車から自宅に電気を供給することができるとのこと。
車のバッテリーが無くなった時には車のエンジンを利用してバッテリーに充電することで、再び自宅に電気を供給することができるようになります。
※ただし、今回見た車は、車のエンジンを動かしての充電中は自宅への電気の供給はできないとの事でした。
なので、
(1)車のバッテリーから自宅に電気を供給
(2)車のバッテリーの電気が無くなったら自宅への電気の供給は止めてエンジンを掛けてバッテリーに充電
(3)バッテリーが満充電になったら、自宅に電気を供給
の繰り返し行うことで、一般の家庭であれば10日程度は供給が可能との事!
これはびっくりですね。
電気がある事は安心なんですが、肝心のコスト、車の価格はグレードにもよりますが500万円を超えます。(悲)
またV2Hの機器と自宅への取り付け工事を含めると100万円は超えるとか。
※ただし、車の購入やV2H機器の購入・工事費用に国から補助金が出るようです。
電気代も節約できる!
日中、自宅に車を置いておける方向きなのですが、安い深夜電電力をEVやPHEVの車のバッテリーに充電しておき、日中は車からの家庭に電力を供給し、電気を賄う、が有効的な様です。
しかし、EVやPHEVの充電のためには200Vが有用であり、契約容量の変更を行わなければならないと思います(すみません、まだこの辺り勉強不足です)。
※EVやPHEVへの充電は一般家庭にある100Vでも可能ですが、電気が空の状態から満状態にするまでには車のバッテリー容量にもよりますが20~30時間掛かる様で、ちょっと現実的ではないです。200Vであれば同10数時間程度可能なので、200Vが現実的です。
一般的な家庭で利用する電気の基本料と、電気自動車を利用するための電気の契約変更したときの基本料との差がどの程度違うのか、深夜電力を利用した場合の電気代など、様々な事柄について比較しないとトータルでどの程度コストが上がるのか、下がるのかがなかなか分かりませんでした。
V2Hの普及はまだまだ先か?
先日訪問したカーディーラーで聞きましたが、V2Hの導入を進める家庭はまだごく一部との事でした。
やはり機器の導入や車自体の価格が高いことがあまり導入が進まない大きな要因の様です。
EV又はPHEVを導入する目的は、電気が来なくなる非常時に備えることですので、初期投資とランニングのコスト増は「保険」と考えるべきとは思いますが、そのコストを自分として受容できるかどうか…。
今から勉強を始めて、数年後に考えようかなと思います。