家庭で役立つ防災知識について

備蓄

1月17日に阪神淡路大震災が発生して25年を迎えました。

震災発生時、私は神奈川県に住んでいたので、震災のことを朝のニュースで知り、高速道路の倒壊した姿を映画でも観ているような感覚で過ごしていました。

発生後しばらくの間、復興の報道で埋め尽くされていた矢先、3月20日に地下鉄サリン事件発生し、報道が完全にオーム真理教に向けられ、阪神大震災の情報が希薄になった(震災の記憶が一時的に風化した)ことを覚えています。

その中でも、震災に合った現地では、復興に力を注ぐと共に、震災が発生してからの動きを詳細にまとめあげられ、その記録が現在のBCPに繋がってきています。 

災害は発生してほしくありませんが、万が一遭遇した場合は、後世に伝えるために情報整理を忘れないようにお願いします。

今回は、企業のBCPを少し離れ、その前に必要となる個人の防災に焦点をあてて書いてみました。

目次

防災に対する知識を!

皆さん、「安藤りす」という方をご存知でしょうか。

BCP関連の仕事をするようになって、リスク対策.comのページを参照するようになり、定期的に記載されているアウトドアでの防災方法について読ませていただき、どのような方か興味を持たせていただいていましたが、昨年末に鳥取大学で講演をされ、聴講することができました。
 

開始早々に自己紹介で、3時間や4時間は休憩無しでしゃべり続けるので、分からないことがあったら、途中でも手を上げて質問してほしいと言われた後、その通りのマシンガントーク(平野 レミの話し方に似ていました。)が始まりました。 

私の悪い癖で、長々と続く講演では、直ぐに睡魔に襲われ、ウトウトするのですが、全く眠くならない講演でした。

今までの経験と、グッズそのものを会場で回覧してみせることで、興味が引かれ、あっという間に1時間30分が過ぎました。

私は企業向けのBCP策定に携わってきたため、個人の防災準備にはあまり関心がなかったのですが、この講演で個々人の防災意識の大切さを思い知りました。 ここでは、紹介された防災に関することを掻い摘んで紹介させていただきます。

 

(1)簡易トイレ

私の不勉強で、簡易トイレは家の外で使う小さなトイレというイメージがありましたが、紹介されたのは(皆さんには常識かもしれませんが)家の水洗トイレにセットして使う、ビニールと凝固材および脱臭剤の含まれたゴミ袋のようなもの。


これは、災害時には高い確率で各家庭の水洗トイレが利用できなくなることに対応した優れものでした。

災害時に水や食料に重点を置いた準備が行われていますが、最も早く必要とされるのはトイレです。

国土交通省でも災害時のトイレについてPDFを用いてマンガで紹介しています。凄く分かりやすく説明されていますので、ご一読ください。(このメルマガより楽しく読めます)

 

この中で紹介されている「マンホールトイレ」というのも初めて知りました。下水道が整備されている地域では、避難所等の近くに設置されるようです。

 

(2)長靴

水害発生時に長靴で異動するのは厳禁と思っていました(水位が高くなると中に水が入って重くなり動けなくなるため)。

この講演で紹介されたのは、野鳥の会で推奨している長靴。凄くオシャレで、上部を紐で縛って長靴の中に水が入りにくくなっており、折りたたんで持ち運べることで人気があるようです。

結構、完売となっているようなので、興味のある方は申し込んで手に入れてみてください。

 

(3)風速の変換

風速が毎秒15mなどと言われてもあまりピンときません。しかし、時速54Kmと思うと凄く速いイメージが沸いてきます。

この計算を直ぐに行えれば、危険を察知する感覚もらかまりますが、瞬時でできる人は少なく、つぎのように覚えて欲しいということです。

「4倍して1割引」

15mだと4倍して60。1割引で54。結構簡単に計算できます。

台風で瞬間最大風速が50mなんてこともありますが、この計算だと、時速180Km。 とんでもない風が吹いていることを短時間で感じとれるのではないでしょうか。

 

(4)地盤サポートマップ

近年の災害の多発により、ハザードマップを見る必要性が増えてきています。しかし、各行政のハザードマップを見ようとすると、容量が大きくて、なかなかダウンロードできなかったり、震災や水害のマップは別になっているため、調べるのに時間が掛かったりします。

この講演で初めて「地盤サポートマップ」というサイトの存在を知り、知りたい場所の住所を入れたら
  ・地震時の揺れやすさ
  ・液状化の可能性
  ・浸水の可能性(深さ)
  ・土砂災害の可能性
が分かりやすく表示されました。


是非、こちらにアクセスして調べておいてください。

  

まだまだ沢山のことが紹介されましたが、ここまでにしておきます。

 

世界一受けたい事業で「令和の災害対策術」を伝授

1月18日の「世界で一番受けたい授業」で、災害対策術についてクイズ形式で紹介されました。


簡単に答えられると思ってみていたら、結構間違えました。

エレベーターに乗っている時に揺れを感じたら「全ての階のボタンを押す」ことが正解です。

クイズには正解しましたが、咄嗟にはできそうもありません。いつも言っているように訓練が必要でしょう。

 

この記事作成時ではまだ掲載されていますので、見ておいてください。

 https://www.ntv.co.jp/sekaju/articles/4282zc14gnhp443jy4a.html

 

このページには出ていませんが、私が間違えた問題の一つは次のものでした。

Q:もし家に居て緊急地震速報メールを受信したらどこに居たほうが良い?

       A:トイレ B:リビング

 

私は今までAだと思っていました。

何故かというと、数年前にM8(高島 哲夫 筆)という小説を読んでいたことが原因でした。

 

その小説は、地震予知をする科学者が、今までのデータを分析した結果、近日中に首都直下型の大震災が来ることを察知し、都民を避難させ、地方からの入り込みを無くすことを東京都に依頼し、訓練という形で動いていた結果、大災害を逃れたという小説です。

その中で、近所のお年寄りに「大きな揺れを感じたら、トイレに逃げこみなさい。トイレは家の中で一番崩れにくい場所だから。」と教えており、そのとおりにした老人が救われたことを印象深く覚えていました。

しかし、クイズでは、B:リビングが正解で、トイレに隠れると、家が軋んだりして、トイレのドアが開かなくなり、
閉じ込めらる危険があるからということです。

 

確かに、最近は家屋の強度も高まり、震災で家が崩壊する可能性は低くなっているので
しょう。

クイズの解説では、玄関のドアも少し開け、家に閉じ込められないようにすることも覚えておいてほしいと言っていました。

環境も変わり、昔の知識が役に立たなくなっていることがあります。今一度、自宅の災害対策を考えてみてはいかがでしょう。

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